続・ぼくがITフリーランスを目指さない理由

    

先日の、「ぼくがITフリーランスを目指さない理由」という記事のなかで、あるSE(システムエンジニア)とウェブサービスについて触れたのだけど、思いのほか読まれていたし反響があった。

「ぼくがITフリーランスを目指さない理由」

なにより、その本人からコメントをもらえたことに驚いている。内容はつぎのようなものだ(差し支えなさそうな範囲で引用)。

たまたまGoogleの検索で見かけました。素直にうれしい

(中略)

マーケティブとか、プロモーション、SNS拡散方法などなどをよく聞きますが、結局何をするにしても自分を囲む周りの人で決まります。SNSでしか繋がっていないからって「他人」と思う方もいるかもしれませんが、おれはそうは思いません。これからもフォローして頂いた方の一人一人を大事にしていきたいと思います。

「ぼくがITフリーランスを目指さない理由」より

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本当に困ったとき、親友って意外と頼りにならない

スタンフォード大学の社会学者マーク・グラノヴェッター (Mark Granovetter)が行った実験が興味深い。

マサチューセッツ州ニュートンのホワイトカラーのビジネスマン282人を対象に、どのようにして現在の職に就いたのか調査を行ったところ、過半数の56%が知り合いの紹介で仕事を見つけていたのだという。

その”頼りになる”知り合いの実態はこうだ。55.6%が「ときどき会う」と答えた。そして「どちらかといえばめったに合わない」と答えたひとが28%もいたのだ。グラノヴェッターはこのことを「弱い紐帯(ちゅうたい)と呼んだ。

残り17%に、あなたの親友が含まれる。思ったより少ない?



この調査から浮かび上がってくるのは、本当に困ったとき、親しい友人って意外と何もしてくれないということだ。wikipediaが一般的かどうかはさておき、この現象について、ごく普通のもっともな説明がある。

「よく知っている」人同士は同一の情報を共有することが多く、そこから新しい情報が得られる可能性は少ないが、「あまり知らない」人は自分の知らない新情報をもたらしてくれる可能性が高いからだと考えられた。

wikipedia

弱い絆(きずな)効果

「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」(橘玲/著、幻冬舎/刊)

SNS(ソーシャルネットワークサービス)の空間は人と人とが、緩やかに繋がる世界だ。それは、さっきのグラノヴェッターのいう”弱いつながり”に似ている。

「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」(橘玲/著、幻冬舎/刊)にこの”弱い絆”の本質について書かれている。

地縁や血縁の強い絆で結ばれた政治空間(安心社会)では、社会的な地位はコネによって決まる。

(中略)自分の血縁者を会社に入れるのはきわめて政治的な行為で、重い責任がともなう。すなわち、血縁者がトラブルを起こせばそれは自分に跳ね返ってくる。

それに対して弱い絆の紹介行為は、たまたま知り合ったひとを、たまたま知っている別のひとにつなぐだけだから、失敗しても責任を問われることはない。逆にその人間が役に立てば、相手から感謝されて貸しを作ることができる。

これはいわば、損をしない投資みたいなものだ。貨幣空間では、ひととひととをつなぐことによって、みんなが得をする正のフィードバック効果が働いている。

SNS(ソーシャルネットワークサービス)では、たまたまフォローしたひとを介して新たなひととつながっていく”弱い絆(きずな)”効果が働いている。

そのつながりは、たしかに地元の親友や親族と比べると弱いケースがほとんどだ。それでも冒頭の彼は、いろいろなひとたちと積極的につながろうとする。それは本能的に”弱い絆”の強さや、”真理”を知っているからだろうと思う。

パーティで立ち話をしただけでビジネスにつながったり、ウマい話が転がり込んできたりするわけはない。でも世界中のすべてのひとと六次以内でつながるスモールワールドの貨幣空間では、たくさんの弱い絆の向こうに大きな鉱脈が眠っている。

グローバル時代のビジネスでは、その”真理”を本能的に知っているひとが成功の果実を手にできるのだ(いつもではないけど)。

言葉のちから

Plucial

「Plucial」
http://plucial.com/

Google+の投稿をブログにするサービス「Plucial」はこのブログと同じ時期に生まれた。開発者の誠実な”人となり”は、こういったひとつひとつの丁寧な対応をみていくと伝わってくるはずだ。

ぼくがソーシャルサービスのなかでみた当時の書き込みは、いま見てもこっちまで泣きたくなる。でも、そこに綴られた等身大の彼の言葉はたしかに人の心を動かした。

言葉の持つ力は強いものだ。その”力”できっと、いつか自分の望む状況を切り開いていけることだろうし、そうなることを願ってやまない。


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