知ってる人だけが使っている、文章やプレゼンを変貌させる中毒コンテンツの作り方

    

あなたの表現の目的は何だろう。ぼくの場合は、文章で何かを伝え、そして他者を説得し、動かしたい。しかも、すぐさま。

毎月おすすめの本やモノを紹介し、共感して買ってもらうことで収入が発生し、また大好きな本が買える。だから真剣に書くし、一見ふざけた記事でも意図はある。副業だと思ってナメて掛かっていては、一生かけても満足のいく収益なんて得られない。

そりゃあ悪知恵だって働くさ。

「プレゼンの極意はマンガに学べ」(三田紀房/著) ドラゴン桜

「プレゼンの極意はマンガに学べ」(三田紀房/著)は悪巧みのノウハウ本だ。著者は「ドラゴン桜」で有名な三田紀房。

ここに、知ってる人だけが使う、中毒コンテンツを作るための技術が説かれている。マンガという見かけのタイトルの安っぽさで侮ってはならない。すぐに読んで悪用するといい。

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表向きプレゼンについて書かれてはいるが、その実、根底にあるのは人を引き込み、たらしこむ、言うなれば中毒の技術。ぼくのような物書きが読めば、ライティングというものの基本姿勢をいとも簡単に揺るがされてしまう危険な毒書。

この本にはそのためのテクニックが詰まっている。すべてを紹介することはできないので、ここでは「引き」という技術に絞って紹介しようと思う。

振り返ると、過去に取り憑かれたように漫画を読んでしまったという経験があるだろう。それは、これから紹介する「引き」の技術があったからなのだということが理解できた。なんとも、してやられた。

質の高いコンテンツをしっかりとした船に例えると、「引き」の技術は強力なエンジンだ。その推進力で、あなたのメディアやプレゼンは中毒性のあるコンテンツに変貌する。

何事も遅すぎるということはない。ぼくもこれを悪用している。何かの縁だから、あなたもこの記事を読んで「引き」の技術を思う存分、悪用することをおすすめするよ。

漫画特有の構造、中毒を生み出す「引き」の技術とは?

週刊マンガで新連載を始める漫画家の重圧は相当なものだという。見知らぬ一見の読者に対し、第一話だけで、自分の作品の商品価値を示し、引き続き興味を持って買ってもらわなければならないからだ。

第一話が面白くなければ、読者はすぐに離れていく。たとえ、その話が後半盛り上がるのだとしても、最初の値踏みで決まる。一度離れてしまった(見込み)読者を取り戻すことは相当に困難だ。とにかく失敗は許されない。漫画でいえば、ストーリー構成とか、画力とかが売れる要素だと思われるかもしれないが、そうではない。これから教える「引き」のような基礎技術があってこそ、中毒コンテンツは成り立つのだ。

ぼくはこうしてブログを書いているから、なおのことをよく理解できた。ブログというものは検索で入ってきた読者がフック(書き出しの文章)をパッと見て、それで引き込めなければすぐに離脱してしまう。最後まで読んで判断しようなんて誰も思わない。程度の差こそあれ、肌感覚としてWebライティングの難しさを知っている。

では、そろそろ本題に移ろう。「引き」の技術とは何だろう。

この記事の冒頭のフック(書き出しの文章)が、新連載の漫画の第一話にあたる、と言えば勘の良い人は気付く。まだわからない? あなたはなぜ、ここまで読みすすめてしまったのだろうか。考えてみるといい。

結論から言うと、それは、「謎」である。

あえて結果を見せないで、謎を、思考の空白を残したままにすることである。謎を抱えたままにしておけるほど人は強くない。人は答えのない不安な状態に耐えられない生き物だからだ。

中毒コンテンツに共通するのは、「このあとどうなるんだ!?」「はやく続きが知りたい!答えを知りたい!!」と思わせて読者の興味を引っ張っていることだ。持ってくる結果を大きくすればするほど、「引き」の効果は高まる。そうして、続く文章で最初の「引き」をうまく回収し、先に進める。漫画の持つ中毒の構造はこれだ。もちろん回収しただけで終わらせてはならない。

そのまたラストで興味関心を掻き立て、再び次のコンテンツにつなげていくのだ。このような「引き」のエンジンを搭載したコンテンツは他にない強烈な推進力を得ることができる。こういうフルスロットルで疾走するコンテンツに人は引き寄せられる。

質にこだわるなんてのは結構だけれど、テンション(熱量)を落としてまでやるものではない。情報量や自己満足のクオリティを重視するあまり、熱量が下がってしまうコンテンツがいかに多いか、ぼくも含めて自戒すべきだろう。

さて、この記事では漫画特有の中毒構造を生み出す技術、そのなかでも「引き」について書いたのだけど、この技術を実践するだけで、あなたの生み出す表現はグッと魅力的なものに変わるだろう。

たとえば、巷(ちまた)のビジネス書でお馴染みの「まず、今日は3つの話をしたいと思います」というフレーズで始めていたプレゼンを(プレゼン文章を)、漫画特有の中毒構造に当てはめて構成しなおすだけで、面白くなる。

あくまで現実味があるという前提で、とんでもない暴論や極論をぶちかまして謎を残すのもいい。平凡な意見や提案であっても、文脈を変えることでいくらでも意表を突くことができる。それを聞いたり読んだりした人は興味を掻き立てられ、「このあとどうなるんだ!?」と、あなたの主張に耳を傾けてくれるはずだ。

質の高いコンテンツはしっかりとした船にたとえることができる。木造船に強力なエンジンを搭載したところで、木っ端微塵になるだけだけど、豪華すぎる船も逆に重くて進めない。要は、欲しいのは目標に向かって早く進める船だ。

あなたが、しっかりとした船を持っているなら、この本のノウハウは驚くほど強力なエンジンになってくれる。

Kindleで購入して満員電車の中で読んだのだけど、いつもは苦痛のはずの時間がワクワクしっぱなし。気付けば降りる駅を間違えていたほど夢中の読書時間を過ごせた。あなたもぜひ。

プレゼンの極意はマンガに学べ [kindle版]



あとがき

漫画というと大衆娯楽というイメージが強く、純文学などど比較してどこか小馬鹿にしてしまう。たとえば就職面接の場で、趣味は読書です、と言う。さして面白くもないが、無難である。

そこをあえて正直に「趣味は、漫画ですね」と答えようとしたとき、どこか躊躇する感覚を覚えるはずだ。

漫画の社会的な評価は低いが、漫画は広く受け入れられている。なぜならそれは、誰にでもわかりやすい中毒性があるからだ。読む者を中毒たらしめるには何が必要か。それはストーリー構成の妙? 画力? たしかにどれもあるに越したことはないが、違う。

ウェブライダーの松尾さんが執筆した沈黙のWebマーケティングという記事がある。内容は難しいSEO(サーチエンジン最適化)について書かれた記事なのに、その分野に疎くても読み進めてしまえるあたり、Webの中毒コンテンツといってもいい。わかりやすさ、質と熱量のバランス配分が絶妙だと思う。

沈黙のWebマーケティング

リアルタイムで更新を待っていたときのワクワク感を思い出す。

―関連リンク―

「漫画貧乏」で見た、本当は残酷な漫画の業界


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